建築家・プロダクトデザイナーの黒川雅之氏 率いるHEREのMoving Shopを開催致します。
黒川雅之氏は建築とプロダクトデザインを両立する、日本では特異な存在です。 ニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久コレクションにもなった代表作のGOMシリーズ(1973~83年)は、工業製品に使われるアートとは無縁と思われた「ゴム」という素材に目をつけ、照明器具、アクセサリー、ステイショナリー、ドアノブなど幅広い領域のデザインに発展しました。そのほかにも、鋳鉄、ガラス、漆、磁器、コルクなど様々な素材を操ります。切れ味の鋭い、素材が持つ知性や性格を生かし切る、マテリアルコンシャスなデザインは、幾何学的でありながら、どこか色っぽく一つ一つ思想が感じられます。
そして彼の大きな特徴としては、自らでプロジェクトを仕掛け、自分の作りたいものを形にしているデザイナーであること。デザイナーと作り手の距離が遠いプロダクトデザインの領域において、その常識を打ち破り、素材への興味や人の情熱など感動に突き動かされ、自らの責任下で一貫したものづくりをされているのです。町工場を探し、職人さんと会うところから、妥協なく人との関係性を大事にしながら形にしていく、そんな姿勢に私達は惹かれています。HEREという食を中心とする生活空間のデザインを提案する会社を立ち上げ挑戦を続けており、Dhal Homesでは常設でお取り扱いをさせていただいております。
この度、HEREさんのご協力のもと、現在は製造されていないデットストックのアイテムや、アーカイブ、普段はお取り扱いしていないラインナップなどDhal Homesの店内全てを黒川雅之氏のプロダクトで埋め尽くします。黒川雅之氏の創作の奥行き、素材を生かし切るデザインの面白さを、一挙に感じていただけるMoving Shop。是非、黒川雅之の脳内、心の原風景を感じてもらえたらと思います。
黒川雅之トークイベント
28日(日)には POP-UP に連動し、黒川雅之氏ご本人をお招きし、自身のプロダクトの思想やデザインについてお話しいただけることになりました。トークイベントでは、Dhalデザイナー水谷との対談も予定しております。黒川雅之さんのプロダクトが持つ思想に触れ、デザインが生活にもたらすもの、豊かさ。皆さんと一緒に考え、成長できる場になればと願っております。
日時 2024年1月28日(日)14時半開演
場所:イベントスペースSOUTH
定員30名 完全予約制
※こちらはすでに定員に達しました。
黒川雅之 / Masayuki Kurokawa
建築家、プロダクトデザイナー
1937年名古屋市生まれ。
61年名古屋工業大学建築学科卒業
67年早稲田大学大学院理
工学研究科建築工学博士課程修了、同年、黒川雅之建築設計事務所/株式会社K&K (2012年改称)設立。
株式会社デザイントープ代表取締役 物学研究会代表。
2010年金沢美術工芸大学にて 芸術博士取得。天津大学名誉教授、大連工業大学客員教授。
プロダクト・インテリア・建築にとどまらず文筆家としても活躍中
■近著
<国内>
2021年 「八つの日本の美意識(改定版)」(デザイントープ) Kindle版
2017年 「野生の衝動」(デザイントープ)
2017年 「DESIGN PARADOX / デザインの逆説」(デザイントープ)
2018年 「椅子と身体 椅子とは何か?」(デザイントープ)
IG:@eatalk_here
HP:Here International
NOTE:黒川雅之/Masayuki Kurokawa
家具のシリーズ「ZO CHAIR」や「TRIPOD」の受注販売会も同時開催
1980年代に黒川雅之氏によってデザインされた「ZO chair」。 その名の通り、まるで子象のような愛らしい形をしています。一度デザインされ数十年も製品化が実現しなかった幻の椅子でもあります。時を経て、職人さんとのプロジェクトで再び作られるようになったZochairですが、完全受注生産であまり一般に流通はしておりません。今回オーダー会という形で、生地や形、色などお選び頂きご用意させていただきます。
この機会に、座り心地や圧倒的な存在感をご体感ください。日常使いしやすい器やグラスから、時計、オブジェ、アクセや家具まで。黒川雅之氏の世界観を楽しんでいただけると幸いです。会場で皆様に会えることをスタッフ一同楽しみにしております。
Dhal Homes
私たちはデザインが日々の生活と人間との間を取り持つと考えます。世の中は進化し続け、一方で人間は進化に対応できることもあれば、できないこともあり、できてもしたくないこともある。Dhal Homesは、それらの問題を捉えて、衣食住の適切な関係を構築します。
IG:dhal_homes