Nobuyuki Matsui 2024 AW COLLECTION ““ Ripple ””
6月末から7月半ばまで開催していたイベントもまだ記憶に新しい Nobuyuki Matsui より、2024AW COLLECTION の本格的なデリバリーがスタート。 ““ Ripple ”” と題された本コレクションは、水面を叩いた雨粒の波紋があたり一面に広がる様にイメージのひろがりを得て、日常の中に漂う美の要素を同ブランドらしい切り口で表現した内容となっています。早速、スタイリングと共にご紹介していきますね。
独特なぬめりがありながら肌馴染みが良い、滑らかなざらつきという新感覚の手触りが興味深い、京都丹後の赤土を用いた泥染め生地シリーズより「 RIPPLES VEST 」をメインに。ちなみに、丹後の丹は、その土地の土の成分が鉄分を多く含む褐色の赤土のため丹という字が用いられているそう。さて、洋服自体の形はというと首に引っ掛けるだけという至ってシンプルな構造なのですが、いざ着ようとすると案外難しい。頭を捻って着方を探っている段階ですが、今回はシンプルにアウター使いのベストとして着用しました。カラーはオレンジ系統とブルー系統の2種に統一し、中心に寄っていくほど色味が濃くなっていくよう意識をするとメインアイテムに目線が集中してバランス〇。真冬などは単純にマフラーの様に使っても良さそうですし、レザーコードに小物を引っ掛けたりのアレンジを想像すると楽しい今季のキーアイテムです。
CAP:「 UNUSED 」 CORDUROY CAP( PALE ORANGE )
VEST:「 Nobuyuki Matsui 」 RIPPLES VEST( SAND )
KNIT PARKER:「 Nobuyuki Matsui 」 RIPPLES PARKER( WATER )
SHOES:「 Nobuyuki Matsui 」 DEYPASMENT SHOES( BLACK )
同生地を使用した「 SAND PANTS 」も到着。膝裏を中心に施されたギャザーやハイウエスト・シンチバック仕様などデザインポイントが多く仕掛けられている反面、意識的に省かれたステッチワークで軽やかなビジュアルに仕上げられた一本。膝の絞りで角度によってはフレアにも見えるストレートシルエット、という天邪鬼なバランスが◎。レングスは長過ぎず短過ぎずなので足元は好みの靴を素直に合わせてもらえれば大体しっくりきますが、今季の我々は断然レザースリッポン推し。シューズは後半の方でご紹介してますので、ぜひご覧くださいね。
TOPS:「 UNUSED 」 LONG SLEEVE THERMAL T-SHIRT( BLUE )
KNIT PARKER:「 Nobuyuki Matsui 」 RIPPLES PARKER( SAND )
PANTS:「 Nobuyuki Matsui 」 SAND PANTS( SAND )
一番上に羽織った「 RIPPLES HOODIE 」は、表地に春夏から継続している ウール/シルク/ラミー・ランダムシアサッカー生地を、総裏仕様の裏地には定番キュプラ100%生地を用いた今季のメインアウターの一つ。肉厚ニットすら余裕をもって包み込むオーバーサイズ( フリーサイズ )ながら、身頃を四分割することで表現された波紋のように均一な揺らぎ & やや重めな生地の落ち感が相まった軽やかなビジュアルは必見です。迷わず選んだパンツは「 DISTORT BAGGY 」。一見して明らかに深みを感じる美しい色味は、よく眺めると実に微妙な色の濃淡で表現されていることがわかります。カシミヤ/ラミー/ウール/シルクの配合も、毛羽立ちを抑えたり風合いがより良く変化していく長期的な着用を想定したものだそう。ラムウールの切り替えはアイテム名の通りまさに DISTORT( 変形 ) という言葉がしっくりくるインパクトです。
スタイリングでも表現している通り、着方はもちろん自由。チャーミングな外付け巾着ポケットに重ねるように身につけたウエストポーチで収納力アップ & ウエストマークでシルエットに変化を加え、色や柄を足したい時はマフラーも有効だと思います。ソックスに裾をインしてみた分かりやすい「 変形 」もラムレザーの柔らかさあっての良い馴染み具合、という塩梅です。
OUTER:「 Nobuyuki Matsui 」 RIPPLES HOODIE( WATER )
PANTS:「 Nobuyuki Matsui 」 DISTORT BAGGY( WATER )
MUFFLER:「 SUGARHILL 」 MOHAIR STRIPE MUFFLER( MINT STRIPE )
「 CEMENT 」 LEATHER SLIPON
接着剤をトウ部分にコーティングした前衛的なデザインが最大の特徴となる、それぞれに個性のあるアートピースのような靴。Nobuyuki Matsui オリジナルの木型にて製作されたシャープなフォルムと履き口の独特なゆらめき、接着剤コーティング部分の経年変化も楽しみな実験的レザースリッポンです。本日よりオンラインストアへの掲載をスタートいたしますので、ぜひチェックしてみてください。
トウ部分のアッパーとソールの間に別生地レザー( ディアスキンの白鞣し革 )をつり込み、接着剤でコーティングをしたもの。シューズに焦点を合わせるとインパクトのあるデザインですが、スタイリングの中ではフォルムのシャープさも手伝って程よいアクセント。世界に一つ、というものはたくさんいらないけれど、いざ目の前にすると興奮するものだなと実感します。
という内容です。
毎シーズンのことながら、半年ごとに印象が大きく変化する Nobuyuki Matsui のクリエーション。ここに並べた言葉では説明がつかない部分の魅力は、ぜひ袖を通してご確認ください。
スタッフ一同、皆様のご来店を心よりお待ちしております。
本日はこの辺で、失礼いたします。
ONLINE STORE:Nobuyuki Matsui ONLINE
styling & photo & text : 北川@uneven_mutsu
UNEVEN HUB STORE / Nagoya
「想像を超える、人とモノのハブ体験」をテーマに、広々としたワンフロア(230坪/760㎡)を展開。周回可能な放射状レイアウトにて構成された小規模ショッピングモールのような発信拠点です。愛知県名古屋市西区天塚町という穏やかなロケーションにて、ファッションのセレクトショップ「UNEVEN HUB STORE」を起点とし、デザインと生活雑貨を取り扱う「Dhal Homes」、スペシャリティーコーヒーと焼き菓子を提供する「awai」、Swimsuit Departmentが展開するアンティークオブジェクトショップ「BATHHOUSE nagoya」、大小二つのイベントスペースとキッチンスペースを集約。多種多様な人やモノ、コンテンツが重なり合い、刺激し合うことで、想像を超えた体験を提供いたします。