企画展「cube B / NO AGE 01」 初日を終えて
Interview
CUBE B BY NO AGE / Talk
UNEVEN HUB STORE

企画展「cube B / NO AGE 01」 初日を終えて

2024.6.6
対談日
2024年06月01日(土曜日)
対談者
NO AGE 大原・Dhal 水谷・UNEVEN HUB STORE 安井

安井 : 初日、お疲れ様でした。用意していたクラシックB&O製品も全て売れてしまい、反響の大きさを感じた1日となりました。どうだった?

水谷 : 楽しかった(笑)。今までカバーできていなかった領域だったからかな。とにかく接客を含めたコミュニケーションが新鮮で、お客様と一緒に楽しめたと思う。

大原 : とても楽しかったし、嬉しく思いました。あと、オープンからわ〜って感じで、お客様の熱量にも少し驚きました。今まで部分的に取り扱った事はあったけど、ある程度のボリュームでお見せできて、お客様のニーズもしっかり感じれた印象です。

安井 : お客様のインテリア寄りなニーズを感じたね。ハイエンドとか、当時のオリジナルに忠実な音重視とか、オーディオの世界って奥行きも横幅も広いじゃない。純粋な音質重視というよりは、インテリア好きだし、デザイン好きだし、好きな家具に囲まれて、その人や空間にフィットしたオーディオで音楽を楽しみたいという感覚だった?

水谷 : そう。人それぞれだと思うし、全体のバランスやムードかなって思う。だから、Bluetoothレシーバー繋いで気軽に音楽を楽しむのも全然ありだし、そのジャケットやケースを見ながらCDやカセットテープ、LPを入れ替える動作を楽しむこともできる。過去のデザインやアイデアを、今私たちがどう扱うか、委ねられている感覚がある。

大原 : 一見不便そうで、便利な今の機器より実は幅広いようにも思います。また、単純にインテリア側から考えると、僕が取り扱う家具の時代やデザインとの相性が良い。他に代わりになるようなものも無いですし。北欧のサイドボードとの相性が一つの基準というか。今回、提案したBeomaster1900とかBeomaster2400の木目の質感とか確信犯だと思います。B&Oは時代時代によってキーマテリアルも変化するし、割としっかりと専用家具も作っていた。その時代の家具やインテリアを含んだ提案だった気がしています。90年代以降の専用家具がポストモダンっぽくなる流れも面白いですね。

水谷 : Beogram4002良かったな〜。レコードプレーヤーとしての佇まいや動作一つ一つが美しかった。

安井 : 今回の目玉商品の一つだけど、会期前の動作確認で不都合出て、急いで修理してもらったよね。インスタにも書いたけど、やはり長い目で考えると故障は避けられないという現実を、お客様はそこまで気にしていない印象だった気がする。壊れる可能性は十分にあります!って伝えながら接客してました。

大原 : お出しした全てのクラシックB&O製品は、電子部品や消耗品を中心にリペアー・調整済み・動作確認済みでしたが、やはり不具合の出る可能性は残りますね。作られてから30年以上も経過していますし、その間コンディションを整え続ける事自体難しいと思います。もし、不具合出たら修理で対応できるので、少し気持ちが軽い状態で検討してもらえたのかもしれません。

水谷 : 気に入った物を長く使い続けたいと思う気持ちはお洋服やお気に入りの物全てに通ずる気がする。あとは本当に必要な機能以外は求めないとか、可動部分の少ないモデルを選ぶことで故障リスクを抑えるとか、当たり前だけど丁寧に取り扱うとか。今の自分を見直す良い機会にもなるよね。

安井 : ほんと古い車に近い感覚。クセみたいなちょっとした不具合なら騙し騙し使うかっこよさだったりね。あと、意外と回りに詳しい人がいて会話が盛り上がるとか、そのアクシデントも含んだプロセスを楽しむというか。そんなにお金もかからないし、コミュニケーションが楽しいんですよ!

大原 : 一般的には理解されない変態感覚(笑)ですね。

安井 : 完璧な状態を求め続けないことなのかな。あくまで実用品だし、完璧を求めること自体がストレスになっていくから。心にゆとりを持つってこと?

水谷 : そうだと思う。誰かが言ってたけど、古くて良いものは丁寧にケアされて引き継がれたもので、愛されていたものだって。そんな考え方で付き合えたらいいなって思う。

大原 : ビンテージ家具も同じですよ。壊れたら直し、使い続けるって素敵じゃないですか?

安井 : それも、一般的には理解されない変態感覚じゃないかな(笑)。

水谷 : 今後の展開はどうするの?

大原 : ありがたい事に反響を感じたので、少しずつですがまた集め始めようと考えています。もちろん企画展もやりたいなと思いますが、Dhal Homesさんでのスポット的な提案も考えたいですね。今後も、修理した状態で販売をしていきます。

安井 : Dhalさんのコミュニティーとの相性はすごく良い気がする。大曽根店で壁にかけて使っているのってBeomaster4500だよね。あのシリーズも良いな。水谷さん好きなんだな〜って思う。大原くんには色々と難しい事もあると思うけど、諦めずに進んで欲しい。お客様も喜んでくれると思うし、そんなビンテージ家具屋さんって魅力的。僕も欲しい商品あるから伝えておこうか?

大原 : 今はまだ大丈夫です(笑)。まだ会期もありますし、ビンテージ家具類も引き続き見てもらいたいなと思います。

安井・水谷 : はい。引き続き、宜しくお願い致します。

※ NO AGE オーナー / 大原 拓 IG:noage_jp
※ Dhal デザイナー / 水谷 美知 IG:dhal_column
※ UNEVEN HUB STORE ディレクター / 安井 源 IG:gen_yasui_

「ゲスト」
NO AGE / Nagoya

NO AGEはヨーロッパヴィンテージアイテムを中心に、時代を超えていく「年齢を持たない」アイテムを販売するヴィンテージ家具/セレクトショップ。店主自ら現地ヨーロッパへ出向き買い付けたものを、丁寧に修繕・メンテナンスし販売。2017年に立ち上げ、2019年に名古屋市北区に実店舗をオープン、2021年5月には名古屋市中区に移転リニューアルオープン。

HP:https://www.noage-jp.com
IG:noage_jp

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